統計情報
予防歯科後進国だった日本
日本人の定期健診受診率は他の歯科先進国と比較してかなり低い水準にあります。(下図参照)
治療の回数は世界トップレベル
しかし、OECDの調査では日本人の年間歯科受診回数は他の先進国と比較しても圧倒的に多いことがわかっています。(下図参照)
他の先進国の人々は歯科医院に年に1~2回のメインテナンスに通っているその一方で、日本人は歯科医院に予防でなく治療に繰り返し通っているということが言えます。
日本と歯科先進国との差
予防歯科(メインテナンス)の効果はスウェーデンで行われた30年間にわたる研究で証明されています。
Axelsson P, Nystro m B, Lindhe J: The long-term effect of a plaque control program on tooth mortality, caries and periodontal disease in adults. Results after 30 years of maintenance.
定期的にメインテナンスに通うスウェーデンの患者は30年間で失う歯は平均1本以下です。一方で同時期の日本人の患者は30年間で約13本もの歯を失っています。(歯科疾患実態調査より)
つきやま歯科医院 井尻本院での実績
2012年~2014年つきやま歯科医院 井尻本院で調査したデータです。
従来の予防(MTMなし)で定期検診に来ている患者をリコール群、MTMを経て定期検診に来ている患者をメインテナンス群と定義し、初診患者、リコール患者、メインテナンス患者でポケット、出血、PCRがどう変化したのかを比較したものです。
グラフをみると、いずれの値もメインテナンス患者は従来のリコール患者に比べると数値が良好です。特にPCRは患者の自身の口腔内健康へのモチベーションを表す値ですのでこの数値が下がっていることはMTMの効果を顕著に示すものです。