管理栄養士から秋の味覚のお知らせ
こんにちは、つきやま歯科医院管理栄養士の石本です。
最近、また一段と寒くなってきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
本日から季節ごとに食に関する情報を簡単なレシピと一緒にお伝えしていきたいと思います。
第1回目の今回は里芋についてお話しようと思います。
同じ時期に旬を迎える栗やさつまいもに比べるとあまり目立った食材ではありませんが、里芋は他の食材に劣らないくらい多くの栄養成分が入った優秀な食材です。
●ガラクタン・ムチン
里芋のぬめりの成分であるガラクタンとムチンは水溶性食物繊維の一つで小腸での食物の消化吸収を穏やかにしてくれるため、血糖値の上昇や血中コレステロールの増加を抑える効果が期待できます。
また、水溶性食物繊維には腸内環境を整え、便通を改善する作用があるため便秘解消にも期待できます。
さらに、人間の消化酵素の中にはガラクタンを分解できるものがなく脂肪として蓄積されずにそのまま体外へ排出されるため太りにくく、肥満防止にもなります。
●カリウム
カリウムには体内の余分なナトリウム(塩分)を排出してくれる役割があり、高血圧予防につながります。カリウムは水溶性の栄養素で水に流出しやすい特徴があるため、調理する際は蒸したり、レンジでの加熱がおすすめです。
●ビタミンB1・B6
ビタミンB1は糖質からのエネルギー産生を助ける働きがあり、ビタミンB6はタンパク質からのエネルギー産生を助ける働きがあると言われています。
どちらも皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きもあります。
*里芋のおすすめの食べ方* 「豚汁」 豚汁は多くの野菜や豚肉が入っているため、食物繊維や他の野菜の栄養素、豚肉からタンパク質も摂取することができます。 味噌にも体に良い成分(イソフラボン→生活習慣病の予防や改善など)が含まれるため、一度にたくさんの栄養素を摂取することができます。 これらの嬉しい効能が期待できる里芋を献立の一品に活用してみてはいかがでしょうか。
〈豚汁レシピ〉
材料(2~3人分)
・豚バラ肉 120g
・ごぼう 1/3本
・にんじん 1/2本
・こんにゃく 80g
・大根 5cm
・里芋 2個
・小ねぎ 1/2本
・みそ 大さじ3~4
・だし汁 400cc
・ごま油 小さじ2
作り方
①豚肉は3cm幅に切る。大根、にんじんは3~4mm幅のいちょう切りにする。ごぼうはささがきにして、5分ほど水にさらして水気を切る。
こんにゃくは食べやすい大きさに切り、下茹でをして臭みをとる。里芋は小さめの一口大に切る。小ネギは小口切りにする。
②鍋にごま油を熱し、①の豚バラ肉を入れて中火で炒め香りが出てきたら①の大根、にんじん、こんにゃく、ごぼう、里芋を加えて強火で炒め合わせる。
③だし汁を加えてひと煮立ちしたら弱火にして根菜類に火が通るまで7~8分煮る。
④みそを溶き入れる。
⑤お椀によそい、ねぎを散らす。