母校:弘学館の在校生を対象に講演
つきやま歯科医院 専門医療部 センター長 築山 鉄平です。
7月25日土曜日に母校の弘学館中高等学校の高校1年生を対象に講義をしてきました。歯科医療関係者が対象でない上に、23歳も歳が離れた学生は下手すると親子くらいの年齢差があります。主旨はキャリアガイダンスということで、私たちの同期6回生から4人スピーカーとして選出されたわけです。大変光栄であります。
23年前の私が高校1年生の時を思い出してみました。当時は音源としてカセットテープがあり、恋人の連絡手段としてポケットベルがあり、地域の施設を検索する場合はインターネットのかわりに電話帳・タウンページが第一選択でした。ところが思い出深いこれらの品々は2015年の今、それらのほとんどは存在しておらず、それに取って代わったものが現在の世の中の中心になっています。そう考えると、今16歳の彼らは目の前にあるものだけにとらわれず、幅広い見識を持っておく必要があるというお話をしました。仮に全てのことをマスターできなくても接触して経験したことというのは彼らの血肉として体に残っていますから、目の前をそういうものが通過した時にはチャンスと認識できる能力が育つでしょう。それがチャンスと気づかなければどんなに優れた能力を持っていてもモノにはできないと思います。
そういう私は周知の通り歯科医師です。近代歯科医療が成立してから100年以上の歴史があります。これからも超高齢化社会、また健康を志向する世の中で歯科医療のニーズはますます高まることは目に見えています。しかしながら歯科医師の日本におけるなりたい職業ランキングでは決して誇れる順位ではありません。一方、アメリカのなりたい職業ベスト100(US New 2015)では、歯科医師は堂々の1位、歯科衛生士は5位。医師が4位という事実を考えるといかにその人気度や社会的な認知度が高いと言えると思います。ではその違いは一体なんなのか?日本でその地位を確立するためにはどうあるべきかというお話をしてきました。
同級生からの刺激も、若い学生からのエネルギーも、恩師からの叱咤激励を多くいただき、またこれからも歩みを止めない取り組みが必要だとふと思った母校での貴重な経験でした。
母校で講演中の筆者。訪問して感じたことは心の中はまだ学生のように若いということです(笑)