センター長:スゥエーデン講習会@イエテボリに参加
つきやま歯科医院 福岡審美歯科・インプラント・再生医療センター センター長 築山鉄平です。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?気の早い桜開花宣言も、気がつけばもう葉桜の今日この頃。季節の移り変わりは美しくもあり、切なくもあります。日本に四季が存在する事の趣を感じながら、1日1日を大切に過ごすようにしているセンター長です。その四季とはちょっと無縁かもしれませんが2月27日〜3月3日まで極寒のスゥエーデンのイエテボリへの講習会へ参加して参りました。
スゥエーデンといえば京大の山中教授が出席されたノーベル賞授賞式が執り行われたストックホルムを連想される方が多いと思いますが、スゥエーデンは世界的に見ても非常に質の高い歯科医療先進国でもあるのです。その中でも、第二の都市イエテボリは過去40年間、歯周病学-インプラント学において常に世界をリードし続けてきた街です。今、あるいは今後訪れるであろうインプラント、歯周病の潮流を勉強してきました。その歯周病学−インプラント学でも特に優れた先見性、理論に基づき多くの著書を記されている3教授から多くの事を学んできたので、その一部をご報告致します。
現在、世界的に歯を無くした後の最善の治療としてインプラント治療が普及していますが。インプラント治療だって完璧な治療ではありません。歯という4番バッターの代打の神様に過ぎないからです。従って、インプラント治療を受ける人こそおくちのなかが清潔でなければなりませんが、それが達成できないままインプラント治療がなされ、インプラントが歯ぐきの感染にかかる合併症が各国で報告されています。当院では口腔内が清潔にならなければインプラント治療を行いませんから、インプラント歯ぐきの感染は殆ど皆無に近いので「まさか?!」と思いましたが、おそらく今後はそういう方々も受診される可能性が高いと考えています。その合併症に対してどう対処していくのか、どのような治療法が確立されているのかを研修してきました。
30年前にDr. Axelsson(スゥエーデン)が日本で講演する機会がありました。そのとき、「スゥエーデンでは歯が喪失する原因はカリエス(むし歯)、歯周病から歯牙破折(歯のひび)に移りつつある」と話され、当時むし歯の洪水にさらされていた日本の歯科医師達は「そんなばかな。」と思っていました。しかし、現に当院では「ほとんどのカリエス、歯周病はコントロール」されており、歯牙がすり減ったり、割れたりする状況に頻繁に直面するようになりました。今回のスゥエーデン研修で「まさか?!」と思った事は、近い将来日本でも大きなうねりとなると思います。これからますます歯周病・インプラント専門医の正しいありかたが問われる日本の歯科医療になると実感致しました。
研修会場:イエテボリ郊外のデンツプライ社本社にて